サインバルタと運動の影響について

 

サインバルタの服用中に運動をしてもいい? ということについては、

 

  1. 何のためにサインバルタを服用しているか?
  2. サインバルタ自体に運動のリスクはあるか?

 

の2つの側面から検討する必要があります。

 

サインバルタ服用の目的から考える

 

まず第一に、「なぜサインバルタを服用しているか」ということを考える必要があります。というのも、サインバルタを服用しているということは、

 

  1. うつ状態、うつ病
  2. 腺維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症

 

のいずれか(もしくは両方)の症状を抱えているということです。これらの症状にとって、運動してもいいのか・悪いのかということをまずは考える必要があります。

 

それぞれの症状での運動の意味

 

サインバルタをうつ状態・うつ病の治療で服用している場合、基本的には運動は推奨されます。というのも、うつ状態・うつ病の治療方法の1つとして「運動療法」というものがあり、運動することによってうつが改善することがあるとわかっているからです。

 

「うつ」そのものの改善

 

運動をすると、体の血流がよくなって、脳の神経物質の栄養となるBDNF(脳由来神経栄養因子)が増えることがわかっています。BDNFはかんたんに言うと神経物質の栄養となるため、セロトニンやノルアドレナリンの増加につながり、うつ状態が良くなると考えられているのです。

 

体力がつく

 

運動をすることによって、単純に体力がつく点も見逃せません。うつ状態になると家に引きこもりがちになり、体力がどんどん落ちていきます。しかし、運動をして体力をつけることで、ストレス耐性や集中力が増し、うつ状態の改善につながるとされています。

 

体重増加を抑える

 

サインバルタを含む抗うつ薬には、ほとんどの場合「体重増加」のリスクがあります。医薬品自体の作用もありますが、それ以上に動かなくなることによる代謝減少による体重増加もよくあります。しかし、運動をすることによって代謝がよくなり、体重増加を抑えることができるとされています。

 

このように、運動によってうつ状態が改善される可能性があるので、そういった意味でサインバルタ服用中の運動は推奨されることもあります。

 

また、腺維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症の症状についても、ストレッチなどの運動療法が存在しています。

 

つまり、「サインバルタを服用する目的」はうつや腺維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症などの治療なわけですから、症状の改善と言う意味では運動は決して悪いことではないのです。

 

もちろん、やみくもに強度の高い運動(きつい筋トレや長距離のジョギングなど)をしてもいいというわけではなく、どの程度の運動がよいのかは人によります。なので、どんな運動をしたらいいのかは医師にアドバイスを受けてみることをおすすめします。

 

サインバルタ服用中の運動のリスク

 

うつや腺維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症の治療のために運動がよいというのは説明した通りです。しかし、サインバルタ服用の影響で、運動しない方がいいケースというのもあります。

 

というのも、サインバルタの副作用には「動悸」「高血圧」といった循環器系の症状もあるからです。

 

>>副作用|離脱症状が出る場合もある

 

これはノルアドレナリンが増加しすぎたことが原因と考えられます。

 

こういった循環器系の副作用が出る場合に運動をすると、心臓の負担が大きくなりすぎてしまうおそれがあります。このケースでは、運動は控えたほうがいいでしょう。

 

原則として、サインバルタ服用中はある程度の運動は推奨されます。しかし、副作用の出方によってはあまり強い運動は控えたほうがいいのです。このあたりのさじ加減は自己判断は難しいので、診察を受けて検討してもらったほうがよいでしょう。